vol.1
Written by Tsutomu 1998/10/1

…ウーピー・ゴールドバーグ主演の「天使にラブソングを」を見て、ゴスペルの魅力を知った人も多いでしょう。あの映画は、私に「音楽ってすばらしい」と感じさせてくれた映画の一つでもあります。アフリカン・アメリカンは小さいときからこのゴスペルに親しんでいるのです。R&Bシンガーで、「5歳の時から教会で歌っていた」という人も少なくありません。映画ではいっぱい若い子が出ていましたね。「音楽ってすばらしい」と、さらにそう感じさせたのは、昨年、アメリカの黒人教会で生のゴスペルを聴いたことによります。あの日のすばらしい体験は、今でも鮮明に思い出すことができますし、私が音楽を聴いて初めて "涙した体験" でした。あまりのすばらしさに、キリスト教徒になろうかなと思ったほどでした。だって、あんなにすばらしい歌を毎週聴けてしますのですから。ゴスペルに限らず、人を楽しい気分にさせたり、悲しい気分にさせることのできる音楽って本当にすばらしいです。さて、ゴスペルの形態としては、ソロ物、カルテット物、クワイア物の三つに分けることができるでしょう。それぞれ良さがあり、好みの問題もありますが、私がお勧めするのは、クワイア物です。クワイア物の醍醐味は、ソリストとクワイア(合唱隊)との掛け合いです。ソリストが「Oh, Happy day〜」と歌えば、クワイアは同じフレーズを後を追って歌えばよいのです。つまり、その歌を知らなくてもソロの歌に従えばあなたもその場で歌うことができる、歌に参加できるのです。



JAYE'S MASS CHOIR
"JOY" 1998

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…日本人によるゴスペル・クワイアと聞き、たいして期待せずに買ってしまったのは大間違い。PLAYの瞬間、「やられた!」。ハートにズンズン来る奴等、それがJAYE'S MASS CHOIR。 元HUMAN SOULのヴォーカリストJAYE公山を中心とする総勢30名の日本人クワイア。 実に歌える彼ら、日本語・英語を交えてオリジナル曲で一本勝負。 内容は「神よ、神よ」と言うのではなく、前向きな人生歌と言ったところ。 じっくりと聴かせてくれる愛の歌E「心の鐘が鳴るまで」。曲末のJAYE公山のメッチャ・ソウルフルなシャウトは胸を苦しくする。 クワイアとの掛け合いもさえるウキウキのH、男・女のソロが交代にリードを取るI。曲後半ではこの男女ソロとクワイアの3者が乱れての大混戦を繰り広げる。ハーモニー三昧にウットリねっとり。 Jはアルバム最後にふさわしく4人のリードが次々に変わる明るい人生歌「涙のわけ」。 後半ではJAYE公山も炸裂して、お腹いっぱいでご馳走様。 歌好きの彼らが、歌好きの私たちに与えてくれた「JOY」、「喜び」の1枚。 「今年のベスト・ゴスペル・アルバムはコレ」と胸を張ってオススメできる。 雑誌等で取り上げられていないのがまったく不思議だ。 ちなみに6/26にはUMEDA HEAT BEATでデビューライブも決定。 (Pヴァイン PCD-2542 3150円 5月25日発売)


Fred Hammond
FRED HAMMOND & RADICAL FOR CHIRIST
"PAGE OF LIFE CHAPTERS 1 & 2 " 1998


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…6月6日付ビルボード・ゴスペル・チャートで4週連続No.1に輝いているのがこの2枚組みだ。一枚目のChapter1はスタジオ録音、2枚目のChapter2は昨年末デトロイトで行われたライブの模様を収録している。2枚組みだがプライスは1枚分。本作は10人のクワイアと6人のバンドからなるRadical For Chiristが繰り広げるR&B色の強いアルバム。やはり良いのは、2枚目のライブ盤。押せ押せ、ノリノリ、ブリブリのBCE。特にBはベースが跳ねる跳ねる。ソロとクワイアの掛け合いも盛りだくさんに用意されている。他のソロイストの出番がほとんどないこともあって、Fred Hammond以外の存在が薄いのが残念。曲的には伝統的ではなくコンテンポラリー一色でPOPSからも入りやすい。